先日、学会に参加し犬の人工授精のセミナーを聴きに行きました。そこでの話ですが人工授精の手技で一番難しいのは、なんと雄犬の精液を採取することだそうです。最近の雄犬は草食系の犬が多く、なかなか勃起しないのでメス犬の発情時にわざわざ外陰部を綿花でぬぐい、それを冷凍保存してあるそうです。精液の採取前にはそれを使うそうで、『いやー今どきのオス犬はヒト社会と同じですわ。』出席されていた大学の先生方が口をそろえておっしゃってました。『昔のような雄らしいオスを全く見ないね。』『大学に受診するような犬はより採取が難しいのでここが一番ポイント。』なにか悲しいような切ないような話がオチでした。昔、2匹が交配したままで片方が引きずられている犬を見た記憶がなんとなくあるのですが、外で飼育されてる犬もいないしこれが時代の流れなんでしょう。尚、人工授精に関する写真はあまりに生々しいので割愛します。スミマセン。
谷 憲一郎(院 長) 2013年11月21日